1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

情報発信

記事公開日

【2026年最新】相続登記の義務化とは?過去の相続も対象|期限・罰則・やるべきことを解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「相続登記が義務化されたと聞いたけれど、自分も何かしなければいけないのだろうか」と不安に感じている方は少なくないでしょう。20244月から相続登記は法律上の義務となり、2024331日以前に相続した不動産も対象です。多くのケースでは2027331日が期限になります。

この記事では、相続登記義務化の内容と背景、ケース別の期限、違反した場合の過料、手続きの流れと費用、期限内に義務を履行するための相続人申告登記までを解説します。相続した不動産が分からない場合の調べ方も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで手続きにお役立てください。

相続登記の義務化とは?2024年4月から何が変わったのか

まずは、相続登記がどのような手続きで、20244月に何が変わったのかを確認しましょう。

相続登記とは何をする手続きか

土地や建物には、所有者が誰であるかを公示する登記簿があります。相続登記とは、不動産の所有者が亡くなったときに、登記簿上の名義を亡くなった方から相続人へ変更する手続きです。正式には「相続による所有権の移転の登記」といい、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請します。

登記簿の名義は、相続が発生しても自動的には変わりません。遺産分割協議で取得者が決まっていても、申請しなければ登記簿上の所有者は亡くなった方のままです。

2024年41日から相続登記が義務化された

2024年41日、改正不動産登記法が施行され、相続登記の申請が義務になりました(不動産登記法76条の2)。相続によって不動産を取得した人は、原則として、自己のために相続が開始したことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に登記を申請しなければなりません。

2024年41日からは、相続登記に3年以内という申請期限が設けられ、正当な理由なく期限内に申請しなかった場合は過料の対象となる可能性があります。

それ以前は、このような申請期限や過料の制度はありませんでしたが、登記をしなければ不動産の売却や担保設定を進めにくくなったり、権利を第三者に対抗できない場合があったりするなど、不利益は従来から存在していました。

参照:法務省|相続登記の申請義務化特設ページ

義務化の背景にある所有者不明土地問題

義務化の背景には、所有者不明土地の増加があります。登記簿を確認しても現在の所有者が分からない、あるいは判明しても連絡がつかない土地が増え、公共事業や災害復旧、土地取引の妨げとなってきました。その主な原因の一つが、相続登記をしないまま土地が放置されてきたことです。

名義変更をしないまま次の相続が発生すると、関係する相続人が増え、権利関係も複雑になります。こうした所有者不明土地の発生を抑えるため、相続登記に期限を設けて申請を義務づける制度に改められました。

参照:法務省|不動産を相続したらかならず相続登記!(相続登記の義務化 特設サイト)

相続登記の義務を負う人

義務を負うのは、相続によって不動産の所有権を取得した相続人です。遺産分割協議によって取得した人だけでなく、遺言によって不動産を取得した相続人も対象になります。

一方、その不動産を取得しなかった相続人には申請義務はありません。相続放棄をした人も初めから相続人ではなかったものとみなされるため、申請義務を負いません。

相続登記の義務はいつまで?過去の相続も対象になる

相続登記の期限は一律ではなく、相続と不動産の取得をいつ知ったかによって変わります。

原則は不動産を取得したことを知った日から3年以内

起算点は、単純に相続が開始した日ではありません。自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内が期限です。

たとえば、父が亡くなったことはすぐに知っていたものの、父名義の土地があると分かったのが半年後であれば、原則としてその土地の存在と取得を知った時点から3年を数えます。

「死亡日から3年」とだけ覚えていると実際の期限とずれることがあるため、自分がいつ相続と不動産の取得を知ったのかを確認することが重要です。

2024年331日以前の相続も対象|原則2027331日まで

義務化は、2024331日以前に発生した相続にも適用されます。何十年も前に相続した実家や山林でも、名義が亡くなった方のままであれば対象です。

施行前の相続については、202441日と、不動産を相続で取得したことを知った日のいずれか遅い日から3年以内に申請します。施行前から取得を知っていた場合は202441日が起算点となるため、最短で2027331日が期限です。

一方、施行後になって古い相続不動産の存在を初めて知った場合は、その事実を知った日から3年以内となります。施行前の相続だからといって、すべての人の期限が一律に2027331日になるわけではありません。

参照:法務省|相続登記の申請義務化に関するQ&A

遺産分割が成立した場合は成立日から3年以内

遺産分割がまとまらないまま、基本となる3年の期限を迎える場合もあります。このときは、法定相続分による相続登記や相続人申告登記によって、まず基本的な申請義務を履行できます。

その後に遺産分割が成立し、法定相続分とは異なる内容で不動産を取得した人は、成立日から3年以内に、その内容を反映した相続登記を申請しなければなりません(不動産登記法76条の22項)。

このように、遺産分割前と成立後で別の対応が必要になることがあります。

相続登記をしないとどうなる?過料と3つの実害



期限を過ぎると過料の対象となる可能性がありますが、登記をしていないこと自体から生じる不利益にも注意が必要です。

10万円以下の過料の対象になる

正当な理由なく期限内に相続登記を申請しなかった場合、10万円以下の過料に処せられることがあります(不動産登記法1641項)。過料は刑罰ではないため、前科がつくものではありません。

もっとも、期限を過ぎた時点で自動的に科される仕組みではありません。登記官が申請義務違反を把握した場合、まず相当の期間を定めて申請するよう催告し、その期間内にも正当な理由なく申請しなかったときに裁判所へ通知する運用です。

相続人が極めて多数にのぼり戸籍の収集に時間を要する場合や、遺言の有効性が争われている場合など、事情によっては正当な理由が認められることもあります。

参照:法務省|相続登記の申請義務化について

相続した不動産の売却や担保設定が難しくなる

登記簿の名義が亡くなった方のままだと、そのまま買主への所有権移転登記をすることはできません。不動産を売却するには、原則として先に相続登記を済ませる必要があります。金融機関から融資を受け、不動産に抵当権を設定する場面でも同様です。

買主が見つかってから戸籍の収集や遺産分割協議を始めると、予定どおりに取引を進められないこともあります。売却や活用を考えている不動産ほど、早めの対応が必要です。

相続人が増えて手続きが複雑になる

相続登記をしないまま相続人の一人が亡くなると、その人の相続人が新たに権利関係へ加わります(数次相続)。数次相続が起きて世代をまたぐほど関係者が増え、面識のない親族との協議が必要になることも少なくありません。

また、遺産分割協議に参加する相続人が判断能力を欠き、代理する人がいない場合には、成年後見制度の利用が必要になることがあります。行方が分からない相続人がいれば、不在者財産管理人の選任を検討する場面もあるでしょう。時間の経過とともに、手続きの負担は大きくなりやすくなります。

他の相続人の債権者から差押えを受けるおそれがある

遺言による指定がない場合、遺産分割前の不動産は法定相続分に応じて相続人の共有となります。この間に相続人の一人が借金を抱えていると、その債権者が法定相続分による相続登記を代位して申請し、その人の持分を差し押さえることがあります。

その後、遺産分割で特定の相続人が不動産を取得しても、法定相続分を超える部分は登記をしなければ、その差押えをした債権者のような第三者に対抗できません。登記を後回しにすると、遺産分割で決めた内容どおりに権利を確保できないおそれがあります。

相続登記の手続きの流れと必要書類・費用

相続登記は、不動産と相続人を確認して必要書類を集め、法務局へ申請する流れで進めます。

①相続する不動産を確認する

まず、亡くなった方が所有していた不動産を洗い出します。手がかりになるのは、固定資産税の納税通知書や課税明細書、権利証・登記識別情報通知、市区町村で取得できる名寄帳などです。

対象と思われる不動産が見つかったら、登記事項証明書を取得し、登記名義人や地番、家屋番号などを確認します。被相続人がどの不動産を所有していたのか分からない場合は、後述する所有不動産記録証明制度も利用できます。

②戸籍等の必要書類を集める

誰が相続人であるかを証明するため、戸籍を収集します。遺産分割協議によって取得者を決める場合は、一般に被相続人の出生から死亡までの戸籍と、相続人全員の現在戸籍が必要です。

そのほか、被相続人の住民票の除票や戸籍の附票、不動産を取得する相続人の住民票、固定資産評価額を確認する書類などを用意します。

必要書類は、遺言の有無や遺産分割によるか、法定相続分で登記するかによって異なります。ケース別の必要書類は、別の記事で詳しく解説しています。

関連記事:【2026年最新】相続登記の必要書類一覧|ケース別の集め方と取得先を解説

③遺産分割協議で取得者を決める

遺言によって取得者が決まっていない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が不動産を取得するかを決めます。合意した内容は遺産分割協議書にまとめ、相続人全員が実印を押し、印鑑証明書を添付します。遺産分割協議書は、登記手続きにも使用する書類です。

話し合いで合意できない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を利用し、調停でもまとまらなければ審判で解決を図る方法があります。

④法務局へ相続登記を申請する

書類がそろったら、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請します。窓口への持参のほか、郵送やオンラインによる申請も可能です。

審査にかかる期間は法務局や時期によって異なり、申請内容に不備があれば補正を求められる場合もあります。自分で申請するときは、法務局が公開している申請書の記載例や案内も確認しましょう。

参照:法務省|不動産を相続した方へ ~相続登記・遺産分割を進めましょう~

自分で申請する場合と司法書士に依頼する場合の違い

相続登記は、相続人自身でも申請できます。自分で進めれば司法書士報酬はかかりませんが、必要書類の収集や申請書の作成、法務局とのやり取りまで自分で対応しなければなりません。

一方、司法書士に依頼すれば費用はかかるものの、複雑な相続関係の整理や申請手続きを任せられます。相続人が多い、数次相続が発生している、不動産が複数あるといったケースでは、依頼することで手続きの負担を抑えやすくなります。

相続登記にかかる費用の目安

相続登記で主に必要となるのは、登録免許税、戸籍や住民票などの取得費用、司法書士へ依頼する場合の報酬です。

相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として固定資産評価額の0.4%です。評価額1,000万円の不動産であれば4万円になります。戸籍の取得費用は、相続人の人数や必要となる書類の種類、通数によって異なります。

なお、土地の相続登記には、2027331日まで一定の登録免許税の免税措置があります。相続で土地を取得した人が相続登記を受ける前に亡くなった場合の一定の登記や、土地の価額が100万円以下の場合の一定の登記が対象で、建物には適用されません。適用を受ける場合は、該当する免税措置に応じて、申請書に租税特別措置法84条の221項または第2項を根拠条項として記載します。

参照:法務局|相続登記の登録免許税の免税措置について

期限までに相続登記ができないときの「相続人申告登記」



遺産分割が長引き、3年以内に通常の相続登記を申請できないこともあります。その場合に利用できるのが、相続人申告登記です。

相続人申告登記とは

相続人申告登記は、20244月に新設された制度です。登記官に対し、登記名義人について相続が開始したことと、自分がその相続人であることを申し出ると、登記簿にその旨と申出人の氏名・住所が記録されます。

期限内に申出をすれば、申出をした相続人については基本的な相続登記の申請義務を履行したものとみなされます。ただし、一人が申出をしただけで、他の相続人まで義務を履行したことになるわけではありません。

参照:法務省|相続人申告登記について

手続きの方法と必要書類

相続人申告登記は、相続人が単独で申し出ることができ、他の相続人の同意や遺産分割の成立は必要ありません。

基本的には、申出書に加えて、申出人が登記名義人の相続人であることが分かる戸籍や、申出人の住所を確認するための情報などを提出します。一定の情報を申出書に記載し、住民基本台帳ネットワークで確認できる場合には、住所を証明する書類を省略できることもあります。

通常の相続登記とは異なり、相続人全員を確定する必要はありません。また、申出自体に登録免許税はかかりません。

相続人申告登記をしても相続登記自体は完了しない

相続人申告登記をしても、不動産の名義が申出人へ変更されるわけではありません。登記簿上の所有者は亡くなった方のままであり、売却や担保設定を行うための相続登記が完了したことにもなりません。

履行したことになるのは基本的な申請義務です。その後に遺産分割が成立した場合は、成立日から3年以内に改めてその内容を反映した相続登記をする必要があります。具体的な期限や申出後の対応は、別の記事で詳しく解説しています。

関連記事:【2026年最新】相続登記の期限はいつまで?2027年3月31日の対象と3年ルールを解説

相続した不動産が分からない・土地の場所を特定できないときは?

相続登記を進めようとしても、被相続人がどの不動産を所有していたのか分からない場合があります。また、地番は確認できても、現地の場所が分からないケースもあります。

被相続人の不動産が分からないときは「所有不動産記録証明制度」

2026年22日から、所有不動産記録証明制度が始まりました。特定の人が所有権の登記名義人として記録されている不動産を、全国の登記記録から検索し、一覧で証明する制度です。

請求できるのは、所有権の登記名義人本人、その相続人その他の一般承継人で、代理人による請求もできます。全国の法務局で書面またはオンラインによる請求が可能です。窓口請求の場合、1通につき1,600円の手数料がかかります。

これまでは心当たりのある市区町村ごとに名寄帳を確認する方法が中心でしたが、この制度によって全国の登記記録を対象として調査しやすくなりました。

参照:法務局|所有不動産記録証明制度が令和8年2月2日から運用開始

登記簿の住所・氏名が古いままだと一覧に反映されないことがある

所有不動産記録証明制度を利用しても、すべての不動産を確実に把握できるわけではありません。検索は請求時に指定した氏名や住所を条件として行われるため、登記簿上の情報と検索条件が一致しないと、不動産が抽出されないことがあります。

たとえば、引っ越し後も登記簿の住所を変更していない場合や、結婚などで氏名が変わっている場合です。心当たりがあれば旧住所や旧姓も検索条件として追加できますが、条件を増やすごとに手数料も加算されます。

また、登記されていない建物や、登記簿がコンピュータ化されていない不動産は検索結果に含まれない場合があります。証明書に記載がないからといって、必ずしも他に不動産がないとは限りません。

地番は分かるが土地の場所が分からない場合

不動産の地番を確認できても、現地の場所まで分からないことがあります。地番は、普段郵便物などで使う住居表示とは別の番号であるためです。

地番から土地の場所を調べる方法としては、地番検索サービスやブルーマップの利用、公図の取得などがあります。ただし、法務局に備え付けられている図面には「地図」と「地図に準ずる図面」があり、後者には古い資料を基礎とするものもあります。そのため、図面上の形状と現況が一致しない場合もあります。具体的な調べ方は、別の記事で解説しています。

関連記事:【2026年最新】地番の調べ方は?住所から無料で調べる5つの方法と注意点を解説

参照:法務省|登記情報提供サービスにおける「地番検索サービス」について

参照:国立国会図書館|ブルーマップ

自力で特定できない場合は専門サービスも検討する

山林や田畑、遠方の土地では、地番や公図を確認しても現地の場所まで特定できないことがあります。相続登記には期限があるため、土地の確認だけに長期間をかけるのは避けたいところです。

自力での確認が難しい場合は、土地の位置調査を扱う専門サービスを利用する方法もあります。地番や固定資産税の通知書が手元にあれば、調査の手がかりとして利用できます。

まとめ

相続登記の義務化は、これまで先送りされてきた名義変更に、法律上の期限を設けた制度改正です。原則は不動産を取得したことを知った日から3年以内ですが、2024331日以前に相続した不動産も対象となり、多くのケースでは2027331日が期限になります。期限を過ぎれば過料の対象になるだけでなく、相続人が増えて手続きが複雑になるなど、不利益は年を追うごとに大きくなります。

まずは自分が相続した不動産を洗い出し、期限を確認するところから始めましょう。どんな不動産があるか分からない場合は、所有不動産記録証明制度が手がかりになります。

調査で行き詰まったときに利用できるのが、株式会社LR visionの無料調査です。地番や固定資産税の通知書をもとに、土地のおおよその場所を確認します。全国の土地に対応しており、必要に応じて、より詳しい情報を地図上で整理する有料サービスも利用いただけます。

期限が決まっている以上、土地の確認に手間取る余裕はありません。相続した土地の場所が分からず手続きが止まっているなら、まずはLR visionの無料相談・無料調査をご利用ください。対象の土地がはっきりすれば、相続登記は一気に進めやすくなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

無料調査のお申し込み


お手元の資料をスマホで撮影し、以下のフォームからお送りください。